「ドラゴンクエストⅪ」レビュー その① ストーリー・概要編
◆ 注意事項
本ブログは、「プレイステーション4 ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて」のレビューです。
・個人の主観で感想を述べています。基本的に好意的なお話しかしないつもりですが、一個人の感想として捉えてください。
・ネタバレを含む場合があります。なるべく無いように配慮しているつもりですが、予めご了承下さい。
あらかじめご了承の上、どうぞ!
- ◆ ドラゴンクエストシリーズ最新作!
- ◆ 「勇者」という存在について
- ◆ 自分を認めてもらう旅
- ◆ 物語はさほど難解ではない
- ◆ それでもいくつかの「驚き」が存在する
- ◆ 本作を彩るBGMは、ファンにはかなり嬉しいはず
- ◆ 10点満点中、9点!
◆ ドラゴンクエストシリーズ最新作!
私が子どもの頃、RPG業界は「ドラクエ派」と「エフエフ(もしくはファイファン)派」に二分されていたが、私の周囲では圧倒的にドラクエ派が多かった。
(クロノトリガー派というのも少数存在したが、当時はマニアックという位置付けであったように記憶している)
ドラクエの思い出は話すと尽きないのですが、ともかく当ブログの記念すべきレビュー第一弾は「ドラクエⅪ」としました。
まず思ったのは、左から三番目の青髪の青年について。
この子はドラクエⅥの主人公では?と思った人も多いのでは。
そんな事を考えながら、プレステ4特有の美しいムービーへ。
こんな感じでムービーが終わり、タイトル画面へ。
ゲームから久しく遠ざかっていたからか、プレステ4のグラフィックに圧倒される私。
っていうか、滅茶苦茶わくわくするぞコレ。
今の子ども達は、こういうグラフィックが当たり前で感動とかはあまり無いのだろうか?だとしたら、すっごくもったいないようにも思う。
◆ 「勇者」という存在について
ドラゴンクエストシリーズには、大まかに分けて3パターンが存在する。
1.主人公が勇者パターン
「あなたは勇者です」と冒頭宣言され、勇者という役割を担って世界を救うために頑張る。ドラクエシリーズの多くは、これに該当する。
2.勇者自体は存在しないパターン
主人公は明確に勇者であると役割付けされる事は無いが、話の成り行きで気付いたら世界を救うために頑張る。主人公のみが装備される伝説の装備があったりして、事実上は主人公が勇者の役割を果たしていたりする。ドラクエⅥあたりがそれかな?
3.まさかの息子が勇者だったパターン
ドラクエⅤである。
これらのパターンに当てはめて考えると、本作は「1」に該当する。
主人公は、最初のお使いを終えると母親代わりのご婦人から、
お前は勇者の生まれ変わりなんだよ
と突然告げられる。あまりの突然さに、筆者は軽く吹き出した。
この流れから、筆者も最初は「これ、イマイチなストーリーなんじゃないか?」と不安を覚えた。
が、そんな不安も杞憂に終わる。
物語を進めていくと、「勇者」という存在は「悪しきもの」とする思想が現れ、主人公は身を守るために放浪の旅に出ることになるのである。
本作でひとつのテーマとされているのが、
勇者とは本当に正義の味方であり、崇高な存在なのか?
と、今までのドラクエシリーズとは一味違う角度で「勇者」という存在を捉えている。
「悪い魔王が存在するからこそ、それを打ち倒すために勇者がいる」という常識からではなく、「勇者という光り輝く存在が現れるからこそ、暗黒の魔王という影の存在が生まれるのではないか」という逆説的な面からのアプローチで「勇者」とは何なのか?を考えていく。
確かに、今まで筆者も「勇者」という存在を疑わず、正義の味方であると考えてきた。そこに「本当にそうなの?」という要素を入れてきた事については、なるほど面白いと感じた。
◆ 自分を認めてもらう旅
前述したとおり、主人公は「勇者の血筋である」という理由で国を追われる身となる。
主人公は、「勇者は世界を救う存在である」と信じてくれる仲間達と共に 追っ手から逃げながら真実を探す旅をする事になる。
「どうやったら主人公(=自分)が悪しき存在ではないと、周りに理解してもらえるだろう?」という想いを抱きながら、感情移入してプレイする事が出来た。
物語を進め、人助けを通じて、徐々に周囲が「あれ?勇者って悪い存在だったんじゃないの?」「ひょっとして、勇者って良い人なのかも」と心を開いてくれるようになる。
所謂、「本当は凄い才能を持っているんだけど、周囲はそれに気付いていない」状態が続き、プレイヤーは「いつ明らかに出来るんだ」という苛立ちに似たワクワクを感じながら「今に見てろ~」と思いながら、物語を進めていくことになる。
◆ 物語はさほど難解ではない
本作の物語は、はじめこそ勇者という存在が理解されず追われる身となるものの、最終的には「勇者として、世界を滅ぼそうとする魔王に立ち向かう」という王道ストーリーとなっている。
また、本作の世界には主人公が育った国の他にもいくつかの国家が存在しているが、それらの国家間における政治的な背景や関係性は特に語られず、主人公が駆け回る世界を彩るエッセンスのひとつに過ぎない存在となっている。
そのため、大人がプレイすると多少のチープ感というか、単純明快過ぎるという感じが否めないかもしれない。
しかし、ドラゴンクエストというゲームを考えれば、筆者はこれくらいの物語難度で良いと感じた。何故ならドラゴンクエストは(私達がそうであったように)低年齢層の子ども達にも向けて発信されているゲームタイトルであると思うからだ。
また「勇者」という存在を中心に王道ストーリーを敷く事で、物語全体にブレが生じづらく、横道に逸れたり、物語を見失う事がない。一貫して安定したストーリーに沿ってプレイを進めていけるから、プレイヤーとしては安心感がある。
ただ、低年齢層の事も考えてなのか、本来絶望的な状況であるにも関わらず、その悲壮感が伝わってこない描写も多々あったのが少し物足りないようにも思う。
上記シーンに関しては、主人公は涙のひとつも見せないし、仲間のカミュもなんだか他人事である(彼なりの気遣いなのかもしれないが)。
また、焼き払われた村に死体のひとつも無ければ、負傷した人の姿も見当たらず。いるのは「なんてことだ・・・」と呟くセーブ役の神父さんだけである。
このあたり、もう少し感情移入出来るような表現がなされていたら嬉しかったかもしれない。
◆ それでもいくつかの「驚き」が存在する
それこそ重要な部分のネタバレになってしまうので深くは言及出来ないが、ストーリーを進めていく上で私はいくつかの驚きに直面した。
前述したとおり、物語は基本王道ストーリーで優しい設計となっているため、大体の伏線に気が付く事が出来るし、いざネタばらしがあっても「あー、まぁそうだろうな」というような感覚で受け止めるイベントも多く存在する。
そんなストーリーだからこそ、突如訪れる絶望や真実が際立ち、本当に驚かされた。
えっ、ここでこうなる!?マジ・・・?
と、プレイしながら本当に驚き、心から残念に思うようなシーンに直面したりする。
◆ 本作を彩るBGMは、ファンにはかなり嬉しいはず
というか、それこそ我々30代・・・スーパーファミコンあたりでドラクエをリアルタイムにプレイしていた世代にはとても嬉しい演出が多い。
例えば、不穏なシーンや悲しいシーンなどにはドラクエⅤのBGMが使われていたり、ドラクエⅥのメインテーマも使用されている。
これは、ドラクエⅤ・Ⅵあたりをプレイしたファンからすると「おおっ!」と思える演出であり、筆者もかなり嬉しかった。
その反面、これらの過去BGMがわりと主要なシーンで使用される事が多いため、ドラクエⅪならではの新しい音楽をもっと取り入れて欲しかった、という我が儘な想いも少しあった。
◆ 10点満点中、9点!
ストーリー・概要編を総評すると、筆者はこのように評価した。
もう少し大人要素を入れてくれていたら、より物語に感情移入出来たんだけどな~という想いでマイナス1点としてみたものの、先に述べたとおりドラクエシリーズはそれこそ幅広い年代の人々に親しまれてきたものであり、これからもそうであって欲しい事を考えると、本作は成功してると思う。
次回は、ゲーム性について触れられれればと思います。
今日はここまで。
自己紹介と当ブログについて
◆ 自己紹介
こんにちは。
”のびねね”と申します。徒然なるままに色々書きます。
ブログとかは今までやった事は無く。以前はフェイ〇ブックとか〇クシィとか、それなりにやったもんです。学生時代の話ですけど。
最近はすっかりそういった類とは縁がなく、「インスタ映えって何だ」というレベルです。順調にオジさん化しています。
そんな私も、気付けば30代。
変わらぬ毎日が過ぎていく日常を待ったをかけるべく、ブログを利用して自分の足跡を残していこうと考えた次第です。
という訳ですので、駄文・失礼・その他諸々、何卒ご容赦下さい。
◆ 当ブログについて
当ブログは、「ゲームソフトのレビューブログ」です。
限られたお小遣いの中で買うのだから、悩む。
限られた時間の中でプレイするゲームだから、悩む。
学生は学生なりに、社会人は社会人なりに、ゲームソフトを購入するのに頭を悩ませるもの。
そんな方々に向けて、「このゲーム、こんな感じだったよー」と気軽に発信していくのがこのブログの目的です。
◆ 注意事項
・無論、私の感性でレビューを書いていますので、予めご了承下さい。
・基本、あまり悪口は書かないつもりです。
・それでも、気分を害されたらすみません。
・RPGゲームを中心に、なるべくネタバレは含めないつもりでいます。
・が、レビューの流れ上、ネタバレを多少含む場合もあります。ご了承を。
以上を踏まえて、どうぞお気軽にご覧になって下さい。
本日はここまで。